【感想】神の国と悪魔の国(パートⅡ.旧約時代 5章 大洪水)

 聖書の言葉をあなたへ ハーベスト・タイム・ミニストリーズというサイトで無料で聞くことができるキリスト教のメッセージの要約や感想を書いています。
 今回のメッセージはここで聞けます(2022年1月11日)→

©️ハーベスト・タイム・ミニストリーズ
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これまでの話

 このシリーズでは、「神の国と悪魔の国の葛藤」というテーマを軸に、聖書を読み解く。このテーマは、聖書の歴史哲学の中心である。

 サタンは、創世記3:15で神が示された原福音に登場する「女の子孫」の誕生をなんとしても阻止しようと考えてた。サタンは、カインを使ってアベルを殺したが、アダムとイブに新たにセツが与えられたの見ると、別の方法を採った。

 一つは、カインの子孫を繁栄させて人数を増やし、セツの子孫に悪影響を与えること。もう一つは、堕天使と人間の雑婚を進め、ネフィリムという異形の生物を増やし、人間の内にある「神のかたち」を破壊することである。

今回のメッセージを要約すると

  • ネフィリムとカインの子孫たちが増え、地上は悪で満ちていた。
  • 神はノア一家以外の人類を全て滅ぼし、人類の歴史を新たに再スタートさせることを決める。
  • 大洪水により罪人は全て滅ぼされ、神の国と悪魔の国との葛藤は一旦白紙に戻った。

感想・気づき

 堕天使と人間との雑婚というのは、何度聞いても恐ろしい。しかし、ネフィリムたちの記憶が歪められてギリシア神話の中に残っているという説は、何度聞いてもおもしろい(今回のメッセージでは触れられていないが)。

 しかし、神は大洪水のあと、ノアとの契約で、二度と世界全体を覆うような普遍的大洪水を起こさないと約束したのであれが、サタンはもう一度この雑婚戦略を採用すればいいのではないかと思う。神が大洪水を起こさなければならないほどに、一時はうまくいった訳だから、大洪水が起きなければ更に大きな成功を得ることができるように思うが、どうなのだろうか。同じ手管は二度とはしないというサタンのポリシーがあるのだろうか。

 

 人類の歴史はアダムから始まった。そして、大洪水後の新しい人類の歴史はノアから始まった。そういう意味で、ノアはアダムに匹敵する。これは面白い視点だと思う。また、ノアの箱舟イエス・キリストの型である。これは比較的聖書を読んでいて自然に読み取れることだと思う。ノアは、神に箱舟に入るよう招かれて罪人を滅ぼす大洪水がから免れた。クリスチャンはイエスの福音を信じ、イエスの下に逃げ込むことで、来たるべき裁きの時代から免れるという訳だ。改めて、この関係を見ると、巨大な箱舟に乗って、大洪水の中を水に浮かんで厄災を免れるというのは、非常にドラマティックであり、絵画的でもあり、イエス・キリストの十字架による救いというものを理解するのにもってこいの題材であると感じた。