【感想】30日でわかる聖書 マタイの福音書(16)

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 今回のメッセージはここで聞けます(2008年1月28日)→

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 今回はマタイの福音書第16章です。

ここまでの文脈

 イエスの三年半の公生涯の最後の一年に差し掛かっている。

 また、ユダヤ人の指導者たちがイエスのメシア性を拒否したので、イエスは民衆に福音を伝えることから、12弟子の訓練に勢力を注ぐようになった。そして、今回のマタイ16章は弟子訓練のピークである。

今回のメッセージを要約すると

  • 霊的に盲目だった12弟子たちが、ペテロの信仰告白により目が開かれ、将来教会が設立されるという約束をイエスから教えられる。
  • エスはメシアの受難について教え始めるようになるが、弟子たちは全く理解することができない。ペテロの信仰告白により霊的に目が開かれたと思われたが、まだ完全には開かれていないためだ。
  • エスの弟子として献身するには犠牲を払わなければならないが、霊的な守りと安全が保障され、その働きに応じて千年王国が到来した時に報いをうけることになるとイエスは弟子たちに教えた。

感想・気づき

 「あなたはペテロです。わたしはこの岩の上に私の教会を建てます。(マタイ16:18)」。この聖句の「ペテロ」は男性名詞で小石のこと、「岩」はギリシア語の「ペトラ」、女性名詞で岩や岩山のこと。旧約聖書で「岩」が象徴的に用いられた場合は常にメシアのことを指している。以上のことから、12弟子のペテロとこの「岩」を同一視するカトリックの解釈は無理があるという解説が面白かった。

 ペテロが信仰告白をしたと言われているイスラエルのバニアス国立公園は、ヘルモン山を水源とするバニアス川が流れ、岩山が非常に多い場所です。

バニアス国立公園

バニアス国立公園
引用元:クリスチャン・教会向けのイスラエル聖地旅行企画|ホーリーランド ツーリストセンター

 イエスは、ペテロはこの川に流れる小石のような存在だが、メシアである「岩山」に対する信仰の上に教会を建てると約束した。教会の基礎はメシアであるイエスに対する信仰だということだ。写真の場所には実際訪れたことがあるが、この場所でイエスが語られたと想像すると、話が非常によくわかる。

 

 マタイ16:12で「パン種」とは誤った教えのことだ、とはっきり書かれている。ここから、前後するが、マタイ13章に出てくるパン種の例え話でもパン種は誤った教えという意味以外には解釈しようがない。

 

 また、「おのおのその行いに応じて報いをします。(マタイ16:27)」と言ったときの「報い」とは、イエスが再臨した際に千年王国において任されることになる「仕事」のことでしょうとメッセンジャーが解説しているのもなるほどと思った。

 救いは信仰を持ったら必ず与えられているが、報い(=千年王国での仕事)はその人の行いに応じて決められる。行いの多かった人にはそれだけ多くの仕事が任されるということでしょう。楽しんで仕事をして、自分の人生はプライベートと仕事との区別とかいらないんだ、みたいなグローバリストやリバタリアン的な感じもしますが、父なる神に献身しているか、富(=マモン)に献身しているかの違いなのだろう。

 何に対してであれ全力で献身していたら、一定の報いがあるというのは面白い感じがした。しかし、最終的に得られるものは大きく違いがあるのでしょう。